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■1767 / inTopicNo.1)  親愛なるお父様へ
  
□投稿者/ MIO -(2009/04/26(Sun) 22:07:24)
     お父様、お元気ですか?
     私達はお陰様で、つつがなく過ごしております。  レイが結婚するとのこと、ご連絡有難うございます。
     ですが残念ながらその日は仕事の最中で、アラミスに帰ることが叶いません。御祝いに花を贈りますので、私からの祝福だとレイにお伝え下さい。

     早いものですね。
     モルダウで過ごした日々から、もう三年という月日が経ちました。
     姉妹だけのチームを作ってからは、あっという間だったような気がします。
     お父様のご指導やそれなりの努力の甲斐もあってAAAランクにも昇格出来、昨今は仕事を探さずに済むようになり、大変楽になりました。

     お父様は、ご存知でしたでしょうか?
     実はチームを立ち上げて暫くは、全くと言っていいほど仕事の依頼が無かったのですよ。
     私達にも意地があり、お父様に泣きつく事だけはすまいと必死で乗り切っておりましたが、些末な仕事や、クラッシャー仲間からの助っ人依頼がせいぜい関の山でした。
     たまに回ってくるアラミスからの紹介も、いざクライアントと交渉を始めるとなると、断られてしまうケースが多々あったのです。
     何故って?
     それはもう、決まってます。
     若い女性だけのチームということで、見縊られたのですよ。

     今時そんな馬鹿な、と思われますか?
     違いますよね。
     本当はきっと、お父様も心の底では「やむを得ないだろう」と、納得されていることでしょう。実はお父様こそ、「大事を女子供に任せる訳には行かない」と、真っ先に感じるタイプの男性ですものね。


     仕事は性別や年で計るものじゃなく、その実力でのみ計るものだ。
     宇宙世紀の現在、その理念は遍く浸透しております。宇宙軍に女性司令官が沢山いる時代ですしね。
     でも、それはあくまでも建て前です。
     公的機関や大手企業はジェンダー差別の謗りを受けぬよう、女性の登用を積極的に行っており、一見すると男女差別はもはや過去の遺物です。
     以前は、私もそう信じておりました。
     クラッシャーとなりお父様のように活躍するのだと。そう出来ると、昔の私は固く信じて疑いませんでした。

     けれど。
     現実は恐ろしくシビアでした。
     民間の、それも社内コンプライアンスに引っ掛からない、突発的な仕事の請け負い業者の選定などは、露骨な差別が罷り通っているのが現実でした。
     アラミスの後押しがあったところで、私達はクライアントにスポイルされてしまったのです。
     女性だけのチーム。ただ、それだけの理由で。

    「君達がクラッシャー? おいおい冗談は止めてくれ。キャンペーンガールの間違いだろう」
    「あなた達がうちの仕事を引き受けるですって? アラミスは私を馬鹿にしているの? こんな程度の実績のチームでも女同士だから大丈夫だろうと、舐めてかかってるのね。お生憎様。そんな甘い人間だったら、私はこの地位を手に入れていなかったでしょうよ」
    「へえ。女優さんみたいだね。仕事の話? あ、いいよそんなの後回しで。それよりさ、アルコールはイケるクチ? いい店があるんだ。これから二人でどう?」
     実際に私が言われた言葉の、ほんの一例です。これでどんな様子だったか、少しは伝わりますでしょうか?

     仕事の期限が迫っており、かつ他のチームの手配がつかないという場合だけ、しぶしぶと言った感じで私達に仕事が回ってきました。そうしたチャンスで期待された以上の仕事をこなす、そうして実績と信頼を積むしかありませんでした。
     でも。
     それだけでは、生活は出来ません。
     経費を賄うだけでやっとの時期が続きました。ナイトクイーンがお父様のプレゼントでなかったら、恥ずかしい話ですが、借金生活に突入していたことでしょう。

     ですから私は、攻勢に打って出ることにしたのです。
     お父様はお気に召さなかったようですが、クラッシュジャケットを新調したのもその為です。
     女性であるというだけでスポイルされてしまうなら、それを逆手に取るしかないと判断したからです。
     そうです。私は、男性の下心を利用する道を選びました。
     思わせぶりな態度を取り、仕事を終えた後の甘いひと時をクライアントに匂わせて、契約に漕ぎ着けたりもしました。
     告白しますと、クライアントと寝たこともあるのです。それも何度も、です。

     さぞや失望されたことでしょうね。
     鋼鉄のエギルの娘が、枕営業をするなどと。
     でも、仕方なかったんです。
     私だって嫌だったけど、そうでもしなければ仕事にありつけなかったのです。
     あ、ご安心下さいませ。そんなことをしているのは私だけです。ルーやベスには、一切やらせておりませんので。
     ルーは薄々気がついていたようですが、何も言っては来ませんでした。AAAランクになってからはそのような必要も無くなったので、彼女に心配をかけることも無くなり、互いに気まずい思いをせずに済むようになりました。なので今は、とても気楽に過ごしております。


     幻滅されますか。
     そんな娘に育てたつもりは無いと、お嘆きになりますか。

     でも、どこぞの星にいたというお父様の愛人も、かなり奔放な女性だったそうじゃないですか。
     ええ、知ってましたよ。
     お父様の船に乗る前からね。いるのですよ、余計なことを教えてくれるお節介な輩が。
     そのことは、体調を崩していたお母様や妹達には知らせず、自分だけの胸に収めておきましたけどね。
     当時は、信じないと突っ撥ねて何とか自分の心を保っておりましたが、不思議ですね。いざ自分が大人になり、性というものを経験すると、そういうこともあるのかも知れないと、冷静に受け止められるようになりました。
     まあ、私は男性ではないので想像するしかありませんが。

     それにしても、男性とは面白い生き物ですね。
     セックスを何かのバロメーターにしているのか、しわしわの染みだらけの老人が、必死に私をどうこうしようと奮闘する様は、滑稽であり、痛々しくもあります。
     終わらせることすら出来ない体で、それでも求めてくる欲求の強さ業の深さというものに、女性の私では到底計り知れないものを感じます。

     お父様も、回春剤のようなおつもりで若い女性と関係を持たれていたのでしょうか。
     それとも、男の子を産んで貰いたかったとか。
     もしそうだったとしたら、残念でしたね。
     いいえ、調べた訳ではありませんよ。ご安心ください。
     ただ、もし男子が生まれていたのなら、お母様が亡くなったあと手元に置かない理由が見当たらないからそう推測したまでですよ。

     ところでついでに告白致しますと、私はセックスというものが好きではありません。だから、強くそれを欲するという気持ちがよく判りません。

     気がついてましたでしょうか。
     私は、実はレイが好きだったのですよ。
     遠い昔のことで今ではすっかり過去のことですから、レイの結婚に何程も感じておりませんけれど。
     でも昔は、本気でレイが好きでした。彼と結婚してお父様の後を継げたらどんなにいいだろうと、夢見ておりました。
     しかし、レイは私を拒絶しました。
     私に魅力を感じなかったのか、それともお父様に遠慮したのか、今でもよく判りませんが、やんわりとではありましたが、確かに私を拒絶したのです。

     そして、私は自棄になり、若い娘に有り勝ちな行動に出てしまいました。
     優しくしてくれる人に縋ってしまったのです。
     例え、その場限りの優しさと判っていても…。
     思えば、あれがいけなかったのかも知れません。
     ベッドへ引き摺り込んでしまえばこっちのものとばかりに、その男は態度を豹変させたのです。
     乱暴だった訳ではありませんが、私が初めてだと知ると、まるで自分という存在を私に刻み付けたいかのように、ありとあらゆることを試しました。
     そこに、私という人格は必要ありませんでした。


     それ以降、私はセックスというものを、どうも嫌悪するようになってしまったようです。
     前段はまだしも、いざ挿入になると全くだめです。殆ど何も感じません。
     おかしな話ですが、こんな私でも相手に馬鹿にされたくないという妙なプライドが顔を覗かせ、私は感じている振りをしてしまうのです。
     笑ってしまいますよ。そんな演技に騙されて、私を淫乱呼ばわりする男までいましたから。

     哀れだと思われるでしょうね、私のこと。
     でも、本当の本音を言えば、正直私にとって大したことではないのです。
     仕事に全精力を傾けていると恋をする暇もありませんし、行きずりのセックスで癒せるような何かが私の中にある訳でもありませんので。


     私の喜びは、仕事に尽きると言えましょう。
     お父様に憬れてクラッシャーという仕事に就きましたが、数年が経った今、やはりこれは私の天職だと信じるようになりました。
     釈迦に説法ですが、国家事業やコングロマリットからの依頼は、大抵大仕事です。大概は複雑な依頼内容で、完遂することは決して容易ではありません。
     ですが、だからこそ、成し遂げたあとの達成感・爽快感は、何にも勝る喜びを私にもたらしてくれるのです。

     私はやれるのだ。
     私でいいのだ。
     ダーナという人間で、女でいていいのだと、契約完遂だけが私に真の自信を与えてくれるのです。


     そう。
     実は私は、長い間自分が女に生まれたことを呪っていたのですよ。

     何故って。

     だって、お父様をがっかりさせてしまっていたから。
     私やルーやベスが男でなかったことが、どれ程お父様を落胆させていたか、よく知っていたから…。


     以前は、薄々感じていた程度でした。
     お父様は私達をとても愛していて下さり、私達もお父様が大好きだったので、そんな気配を感じても簡単に黙殺することが出来ました。
     そして、鋼鉄のエギルの長女として、いつかお父様の後を継ぐのだと夢を膨らませ、クラッシャーになるための努力を小さな頃から欠かしませんでした。
     見習いでいいからチームに入れて欲しいと、度重なる私の懇願に根負けしたお父様が15歳になったら船に乗せてやると約束して下さった時、どれ程嬉しかったことでしょう。

     なのに、その思いは大きく傷付けられてしまいました。
     べっとりと泥を塗られてしまいました。

     他でもない。ジョウの存在によってです。



引用投稿 削除キー/
■1768 / inTopicNo.2)  Re[1]: 親愛なるお父様へ
□投稿者/ MIO -(2009/04/26(Sun) 23:15:08)
     チーム入りすら認めて貰えなかった14歳の私の前で、モルダウが予定に無いフライトで宇宙港を旅立って行く様を見ました。
     驚いた私の横には、レイがいました。
     ジョウに操縦桿を握らせる為のテスト飛行だから、心配しないようにとのお父様からの伝言を携えて…。

     屈辱という思いは、あの時初めて知ったと思います。
     悔しくて悲しくて惨めで腹が立って、強烈な負の感情が炎となって体中を駆け巡り、全身が焼けるような思いを味わいました。
     呼吸すらまともに出来なくなり、私は倒れまいと必死で手すりにすがって立つのがやっとの状態でした。
     何故、ジョウなの。
     何故自分の子である私を差し置いて、よりによって宿敵ダンの息子、しかも僅か10歳のちっぽけな子供に愛機の操縦桿を握らせるのと…。

     あの時、私は知ったのです。
     お父様は、私達が娘であったことに心の一番奥底では失望しているのだと。
     自分の後は、本当は男の子に継がせたかったのだと…。

     泣きました。
     誰にも気が付かれない場所に逃げ込み、一人で声を上げて泣きました。
     だって、仕方ないじゃありませんか。
     大好きな大好きなお父様に、自分が本当は否定されていたなどと知らされて。
     自分ではどうにもならない、生まれ落ちた性別のせいで既にスポイルされていたなんて。


     そうです。
     多分私は、あの時からお父様を根深く憎んでいたのですね、きっと。


     でも不思議ですね、血の繋がりって。
     私はお父様を憎んでいる自分というものを、心の奥底に封印してしまったのですよ。
     モルダウに乗るという時期も迫っておりましたし、そんな負の感情を父であり、チームリーダーでもあるお父様相手に持っていてはいけないという、子供ながらに禁忌の念が強く働いたのかも知れません。
     実際、船に乗るようになると毎日が勉強の連続で、余計なことなど考える暇はありませんでした。アラミスのお母様の容態も気掛かりでしたし。
     レイに夢中になったのも、その禁忌から目を逸らす為だったのかもと、今になってふと思います。
     そして、ジョウという存在を敵視することも、パンドラの箱を封印する役に立ってくれました。
     あんな子供に負ける訳にはいかない、話題性だけのうんと年下の子供に負ける訳には行かないのだと、奮闘努力の日々でした…。

     ドロドロした感情の捌け口として、ジョウはまたとないスケープゴートとして、役に立ってくれました。
     馬鹿げた話ですが、アラミスのアングラサイトに、ジョウの悪口を書き込んだりもして。
     ジョウには、全くいい迷惑ですよね。


     でもそんな欺瞞は、当のジョウ自身によって暴かれてしまいました。

     彼は、あの若さにも関わらずプロ中のプロでした。
     ワームウッドの件は、当初から腹黒であざといクライアント達に振り回されましたが、それでも彼は私情を挟まず、要求された仕事を完璧にこなしておりました。

     その上、私達を助けてくれたりもしたのです。
     彼の助けがなければ、ルーは命を落としていたことでしょう。ルーがジョウを好きになってしまったのも、無理からぬ話です。

     翻って、果たして私はどうだったでしょうか。
     きちんとプロの仕事を成し遂げたと言えるでしょうか。

     アラミスに届いた報告書では、完璧だと思って頂いたことでしょう。
     そのように書きましたからね。
     でもお父様。あれは、真実を少し隠した報告書でした。
     本当は、私はプロにあるまじき振る舞いをしてしまったのです。

     さあこれからという準備段階の際、組む相手がジョウだと知り、私情が先走りました。
     これから一緒に仕事をする、臨時とはいえ仲間となったクラッシャーの足を引っ張るような、とても卑しい心理戦を私はその仲間に仕掛けたのです。
     同じ女性として、どんな攻撃が一番嫌かよく判る女性メンバーをターゲットとして、その神経を逆撫でするような言動を行い、力を殺ごうとしました。ジョウチームの、不協和音を誘うつもりだったのです。

     そうです。
     あの時私は、契約完遂よりジョウチームの足を引っ張ることを優先したのです。
     プロ、失格です。
     そして二重に浅ましいことは、当時の私はそれを名誉を得る為の計算づくの行動だと自分に言い聞かせていたことです。

     時間が経過し、よくよくあの時の自分を分析して見ると、本当の本音は別にあったことに渋々ながらも気が付きました。
     どうやら私は、嫉妬していたようなのです。あの少女に。
     女性クラッシャーという同じ立場にも関わらず、男性メンバー達に心身とも手厚く保護されている様子がまざまざと判りましたから、そこに嫉妬したのです。
     その為かそれとも生来のものなのかは判りませんでしたが、彼女はダイヤのごとく汚れを知らぬように見えました。
     その様子が、私を深く傷付けたのです。
     一度たりとも泥水を啜ったことなどなさそうな、その眩しい程の清らかさに、腹の底から憎悪の念が湧いたのです。

     私はこんなに汚れてしまっているのに!
     お前は大した苦労もなく、自分がどれ程守られているかもろくに自覚せず、そうして生意気にも一人前の顔をしてクラッシャーを名乗っているのか!

     駄目押しのようにその出自が正真正銘のプリンセスだと聞かされた時は、我が身との落差に目の前が暗くなるような気さえしたのです…。

     馬鹿な話ですよね。
     本当に、あの時の私はプロ失格でした。
     そうして、そんな少女でさえきちんとプロの仕事をこなす様を見せつけられ、私は正直負けたと思いました。
     しかも彼女は、私達がそんな態度を取っていたにも関わらず、ベスを体を張って助けてくれたのです。
     うんと時間が経ってからですが、本当に完敗だと思いました…。


     そう言えば、お父様にルーの気持ちを後押ししているようなメッセージを送りましたが、あれは本心ではありませんでした。
     姉として妹の恋が成就すればいいとは願っておりますが、そのプリンセスがライバルとしてジョウの側にいる限り、無理だろうとも正直思っておりますので。
     なのに、何故あんなメッセージを送ったかですって?
     決まっているじゃありませんか。
     お父様を喜ばすためですよ。
     例え短い間であっても、お父様の愛して止まないジョウが、理想の息子が、本当の息子になるかもしれないという夢を見させてあげたかったからですよ。
     あのメッセージは、大好きなお父様へ、私からのささやかなプレゼントだったのです。


     話が、逸れてしまいましたね。
     ともあれ、ジョウチームと仕事をしたおかげで、私は改めてプロフェッショナルの何たるかを学んだ気がします。
     恥ずかしい限りですが、それでもいいのだと思ってます。
     間違いを犯したことに囚われず、そこから先に進めばいいのですから。

     だって、私には仕事しかありませんから。
     それより他に、何も私に幸せをもたらしてはくれませんから…。


     散々好きなことを述べましたが、今の私は、それでもやっぱり、お父様が大好きです。変わらぬ一番の憧れです。
     裏切られたと思った後でも、お母様が亡くなった時のお父様のげっそりとやつれた姿を見て、私はお父様の気持ちを知ることが出来たと思ってますから。

     ねえ、お父様。
     お父様は、色々あったでしょうけど、それでもやっぱりお母様を深く愛していらしたんですよね?
     あの時、それが素直に信じられました。
     お母様の亡骸に縋るお父様の姿が、胸に染み入りました…。

     そして。
     そうしてお父様は、やっぱり私達のことも、深く愛していて下さったんですよね。
     先日の通信で気付きました。
     随分、髪に白いものが増えましたね。
     それだけ、私達のことを心配して下さっているという証拠ですよね。
     そう、受け止めていいんですよね…?


     だから、私はもういいんです。
     苦しかった思い、お父様に対する負の感情は水に流します。
     だって、親子ですもの。
     様々な軋轢があっても、沢山の温かな思い出が、例え望んだ通りでなくとも、それでも間違いなくある家族としての深い愛情が、私達の絆を強く結び付けてくれているのだと、私は信じることにします。


     長々とつまらぬことを述べました。このへんで終わりにしますね。
     また連絡します。
     どうかお体に気を付けてお過ごし下さい。  



        あなたの娘ダーナより




     白い指が、そっとデリートキーに乗せられた。
     パソコンの明かりだけが光る暗い室内で、ダーナの背後から低い声が問いかける。
    「消去してしまうのですか」
    「当たり前だろう。こんなメッセージ聞かせられる訳がない。いつものように当たり障りのないものを送るさ。これでも私は、父親思いの娘なんだから」
    「でも、それがあなたの本心だ」
    「こんな本心、お父様を泣かせるだけだ。自分自身の整理の為に吐き出せればいいのさ。…そして、お前だけ知っててくれればいいよ、トト」
    「私でいいのですか」
    「お前がいいんだ。お前は、私が心底から信じられるたった一人の男だから。…だから」


    「だからいつものように、私を抱っこして。『お前はよく頑張っている』と、優しく頭を撫でてよ…」


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■1769 / inTopicNo.3)  Re[2]: 親愛なるお父様へ
□投稿者/ MIO -(2009/04/26(Sun) 23:20:31)
    拙作「親心」にてエギルの心情を書いて以降、いつか書かねば(笑)と思っていたダーナの心情です。

    怨念渦巻く内容ですが、これが彼女なんではと私なりの解釈です。

    こんな内容にも関わらず最後まで読んで頂きました方には、心から感謝申し上げます。有難うございましたm(__)m
fin.
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