| 時間軸は、ワームウッドの最後、ルーとの3時間バトルの後です(^^; 以前もこの時間軸駄文を落っことしているのですが、ネタが湧き上がったので反芻ヽ(゚-、゚)ノ いかんせん、剣の書く駄文(汗)そんなもんかー(笑)です(^^; お目汚しですが、愛だけはあるので宜しくなのです〜m(__;)m
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「なー、アルフィン。そんなにやさぐれんなよー。」 「そうだぜ。気にしなさんな。」 ずずずず・・・。アルフィンに淹れてもらったコーヒーをすするタロスとリッキー。 その背には冷や汗がダラダラ流れている(笑) 「あーにーよーっ。あたしが“あんなちっちゃい事を”気にしているとでも?」 その声は鈴の音のようなのに、まるで地の底から這い上がって来たドス黒い霧にでも包まれた悪魔のうめき声に聞こえるから不思議である((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル 『い、いえっ!そ、そんな事はないですっ!!!』 背だけでなく、全身冷や汗ダラダラになる二人。 ・・・・・・とても気が合うのである(嘘) そして、こういう時は心の中もシンクロするのだ。 “ジョウ<兄貴>、なんて運が良いんだっ!?(TT”
そう。ジョウは“とても運良く”コクピットに“お留守番”なのである(爆) あの3時間の悪夢の後の休憩。 ジョウは報告書作成もあり、コクピット居残りを志願。 異を唱えることも出来ず、タロスとリッキーは、腫れ物と化したアルフィンと共にリビングに居るのである。 ・・・・気まずい沈黙が流れる。二人の冷や汗もドバドバ流れる(^^; ふぅ。。。アルフィンが溜息をつく。 「ねぇ、タロス。」 トゲトゲビリビリした空気が、すぅっと引く。 おや?と、二人は顔を合わせた。 「正直に言って。私のクラッシャーとしての能力はルーとどれくらいの差があるの?」 その眼差しは真剣そのもの。が、バカ正直に答えるとどんな嵐が吹き荒れるか分からない。が、おべっかや持ち上げは嵐以上の恐怖を呼ぶだろう。 冷や汗があっという間に引く。それは、リッキーも同じだったようだ。 「・・・・・そうだな。能力的に言えば、ルーの方が二歩も三歩も上だ。」 タロスは正直に答える。 「そう。客観的に見てもやっぱりそうなのね。」 少々むっとするも、冷静さは失わずその先を促すアルフィン。自分の力量は把握しているようだ。 「でもさ、アルフィン。おいらはアルフィンの事、すげぇと思ってるんだぜ?」 「?何がよ?」 ヘタに安心したのか、リッキーの舌が回り始める。 「だってさ。アルフィンはクラッシャーになってまだ1年だぜ?あっちは生まれながらの生粋クラッシャー。片や1年前まではお姫様だった変り種クラッシャー。」 「あーんですぅってぇぇぇーーーー!?」 変り種。と言うのが気に喰わなかったらしい(^^; 「い、いや!そう取らないでよ!」 回り始めた舌は、あっと言う間に固まる。そして、引いたはずの冷や汗がまた噴出す(笑) 「アルフィン、リッキーが言いたいのはそこじゃない。たった1年でAAAのクラッシャーについて仕事が出来る事の凄さってのが言いたいんだ。そうだろ?」 絶妙なタイミングで、タロスが助け舟を出す。 「そ、そそそそうそうそう!そうだよ!普通誰が考えたって、お姫様がクラッシャーになったっていうの、アルフィンで最初で最後だと!」 なんとか軌道修正を試みているようだが、逆にドツボに嵌っていくリッキー。 「・・・・・ばか。」 ぼそり。と、救いようがない。と溜息を吐くタロス。 が、思いも寄らぬ事が起るから、世の中は不思議である(爆) 「そうよねぇ。王女からクラッシャーって肩書きは、当分あたしの特権になるのかしらね。」 ふむ。ふむ。と、少しご機嫌!?にアルフィンは頷く。 「だって、この先に絶対って事はないけど、そう簡単にあたしみたいのは出てこないってのは確かよね。」 ふふふふふ。少しご機嫌になるアルフィン(爆) 『・・・た、助かった<^^;;;』 盛大に溜息を吐き、アイコンタクトで助かった感を確認しあうタロスとリッキー(笑) 「でも、AAAクラッシャーについて仕事してるってのは、まだ正確な言い方ではないわ。まだまだだもん。」 「その事をちゃんと理解してるってのは大事だぜ?」 ほほぉ。とタロス。 「おいらもアルフィンと一緒だよ。まだまだ修行中。これからもっともっと上を目指さなきゃ!」 おぉぉぉー。と、自分もまだ半人前と自覚しているリッキーもアルフィンに激しく同意する。 「そうよね。まだまだだわ。とっさの反応は全然。今回もジョウに庇われたし。こんなんじゃいけない。」 うんっ。と、握り拳を握るアルフィン。 「リッキー。お前、ウカウカしてっと、アルフィンに抜かれるぞ?」 ニヤリ。とリッキーを挑発するタロス。 「う、うぐっ・・・」 反論すればアルフィンに叩かれる。が、タロスには言い返したい。が、天秤にかけると、沈黙するのが利口。と結論づけ、とりあえず文句を飲み込むリッキー。 「あら。俊敏性はリッキーに負けてるわよ?タロス。」 むふふふふwと、ターゲットがいきなりタロスに代わる。 「!?」 なんで、俺に!?と、突然の事に驚くタロス(笑) 「アルフィン、しょうがないよ。タロスは“ご年配”だから動きたくても動けないんだよw」 ここぞとばかりに、アルフィンに同調するリッキー(爆) 「そうよねぇ。だけど、タロスには経験があるわ。その分、動きに無駄がない。リッキーは素早いけど、動きに無駄がある。」 細かいことを分析し始めるアルフィン。 「・・・そりゃ否定できないよ。その部分は今から経験値稼がなきゃだしさ。」 おやおや。それなりに。とは思っていたが、2人共ちゃんと自己分析してるんだな。と、少し感心するタロス。が、そうでなくては、この商売やっていられない。 「リッキー。2〜3日のうちに、アラミスから新しいシュミレートプログラムがくるから、それで経験値あげない?」 ふふふふふ。と、含み笑うアルフィン。 そういえば、この仕事の前にジョウと協議してリッキーとアルフィンの戦闘プログラムをアラミスに送ったんだった。それを元にシュミレートを組んでくれと発注もした。そろそろ納期だとは思ってたが、連絡が来ていたようだ。 「おっ!やるやるやる!」 リッキーにも火が点いたようだ。眼がごうごうと燃えている(笑) 「あるふぃん、じょうニこーひーヲ持ッテ行ッテクレマセンカ?こーるガ着テマス。」 盛り上がっている最中に、素っ頓狂な声が割って入る。ドンゴだ。 「あら。いけない!ドンゴ、ありがとw持ってってくるわねw」 燃え盛る話題は何処へやら。くるり。と踵を返して、ドンゴからマグカップを受け取ると、風のようにリビングから抜け出ていくアルフィン。 「あーあ。あの変わり身の速さは銀河一だぜ。」 燃え盛る炎のやり場が突然消失。が、これまた何時もの事なので慣れたもんである(爆) ジョウが気を利かせて、二人が地獄の一丁目より下段に下がらぬようにしたらしい。 ここら辺の気配りが出来るようになったのも、アルフィンのお陰。なのであろう(^^; 「女ってもんはそんなもんさ。アルフィンに限っちゃ、ジョウ限定だがな<笑」 くくくくくっ。と、心底楽しそうに笑うタロス。 「ちげーねーや!アニキってば果報者なんだかむにゅむにゅ。。。なんだかヽ(゚-、゚)ノ 」 「・・・・・果報者なんだよ。」 「タロス。その間はなんだ、その間は!」 「お前だって、そのむにゅむにゅって濁してるのは何なんだ?」 二人とも、暫しの沈黙の跡。
『うん。きっとジョウは果報者。』
声を揃えて二人(爆)そして、大爆笑!(^^;;; そこへ。 「キャハハハハハハ!ワタシモソウ思イマス。タマニ悲劇カト誤認スル場合モアリマスガ。キャハッ!」 タロスとリッキーのコーヒーを淹れ直して給仕するドンゴ。こちらも突っ込みは忘れない(笑) 「でもさ、アルフィンが来てから兄貴、すげぇ変わったよな?」 うーむ。と、何かを思い起こしながらリッキー。 「そうだな。変ったな。」 多くは言わないが、幼少の頃からジョウを見守り続けているタロスには、アルフィンが来てからのジョウの変化にとても驚いていたのだ。 「キヤハハハ!懐ガ深クナッタヨウニ思イマス。キャハ!」 『懐。。。ねぇ<^^;』 「何ニシテモ、良イ傾向デハアルカラ良シ!ナノデス。ハイ。キヤハハ!」 LEDランプをビカビカさせながらドンゴ。こちらも、タロスに負けず劣らずジョウのデータは持っている。 「難点っちゃー、アルフィンの事になったら何もかもぶっ飛んで暴走しちまいがちってのかな?」 「ま、惚れた女のピンチにスルーできる男はいねーって事だよ。」 「やっぱ、そう?」 「キャハハ!ソレハ基本。ソウデナイト男デハアリマセン。キャハ!」 『ドンゴも言うね〜〜〜(笑)』 と、ジョウを肴に延々とこの後盛り上がるタロス・リッキー・ドンゴなのであった(笑)
その頃ブリッジでは。
「ジョウ、お待たせ。」 はい。っと、ジョウにマグカップを手渡すアルフィン。 「さんきゅ。」 受け取ると同時に口をつけるジョウ。 ふぅっ。と大きい溜息を一つ。 「なぁ、アルフィン。」 「ごめんなさい、ジョウ。」 何かを言いかけるジョウの言葉に被せるアルフィン。 ?となり、アルフィンを見上げる。その途端。 ふっとジョウの目の前に金色のカーテン。頬にふんわりとした暖かいものが触れる。 「一杯ありがとう、ジョウ。まだまだだってのはとても理解しているの。だからあたし、これからもっともっと頑張って、ジョウに安心して頼られるチームメイトになるわ!」 そこには頬をかすかに赤らめながら、極上の笑みを浮かべるアルフィン。 解っているのだ。だから、自分なりに懸命に駆ける。ジョウと言う高みを目指して。そして、少しでも早く。誰にも文句を言わせないぐらいな存在になって、ジョウの隣を共に駆ける。その為に、日々努力しているのだ。 「・・・・・まいったな。今でも結構頼りにしてんだぜ?けど、向上心は良い事だ。これからもビシビシ鍛えるぞ?」 ニヤリ。と、少し意地悪げな笑みを返すジョウ。 「望むところよ!!!」 腰に両手を置き、胸を突き出して答えるアルフィン。 「あぁ、まったくもって頼もしいぜ。」 「そうよ!クラッシャージョウのチームは、今以上に誰が見ても最高!って言わせてやるんだから!!!」 アルフィンの目は、キラキラと輝く。その輝きに吸い込まれそうになりながら。 「あぁ。俺のチームは最高だよ。それに俺のお姫様は既に俺にとっては宇宙一だしな。」 少し照れくさそうに。でも、キッパリと。 「ジョウ!!!」 大輪の花が咲いたような笑顔と共に、アルフィンがジョウに抱きついたのは必然。 そして、そうなる事を判っていたかのようにアルフィンを受け止めるジョウ。 ・・・策士である(笑) 「俺たちはまだ道半ばさ。まだまだ先はある。突っ走るぞ?」 アルフィンを抱きしめた腕に力が篭る。 「上等!ジョウを追い越すつもりで行くから、うかうかしないでよ?」 アルフィンも負けじとジョウ抱きつく。 二人の笑い声は、暫くブリッジに溢れていた。
そんなチームの前に宇宙は、熱く果てしなく広がっている。
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