| ー数年後ー
「くくくくっ」
「なあに?ジョウケーキ見ながら思い出し笑い? いやらしいわね」 「えっ いや、ずいぶん進歩したもんだと思って」
「何が?」 リッキーがケーキを口に入れながら聞いてきた 「ケーキだよ、あの時のケーキは酷かったなと思って」 ジョウはまだ笑ってる 「何よ、嫌な人ね、昔の事じゃない それにアレはリッキー達が悪いんじゃない」 アルフィンがうっすらと頬を染めながら反撃する
「へっ俺らが悪いって何の事?」 「ほら、随分前に苺たべちゃった事があっただろ」 「あっ あぁ〜兄貴が胃薬の世話になった、あのケーキね」 リッキーが納得したようにうなずく
男達が勝手に話していると10歳位のジョウに似た アーバンの瞳に黒髪の少女が口をはさむ 「何それ?そんなに凄いケーキだったの? 駄目じゃないママ、そんな酷いケーキを大事なパパに食べさせちゃ」 「よせよ、アニス。母さんが怒るぞ」 同じ10歳位のこちらは金髪碧眼の少年が止める 「あらっ本当の話でしょ、それにしてもそんな生ゴミみたいな 凄いケーキを食べちゃうパパも凄いわよね〜やっぱり愛の力ってやつ?」 ニコニコしながら話を続けるアニスにタロス・リッキー・シアンの3人は ハラハラしていた このままだと近い将来、確実にジョウとアルフィンの雷が落ちる
「シアン、行け!アニスを止めろ。兄貴だろ」 「嫌だよ。リッキー兄ちゃんが行ってよ。慣れてるだろ」 「どっちでもいいからどうにかしろよ、俺はしらねぇ」 「酷い、タロじぃ 僕を見捨てるの? 苦手なんだよアニスと母さんのヒステリー」 ボソボソと話ているとアルフィンが静かに言った
「3人とも、何をボソボソ言ってるの? 言いたい事があるならハッキリ言いなさい! アニスもいい加減にしなさい!」
そんな喧騒の中、ジョウは苺のケーキを食べながら アノ日から今日までの誕生日を思い出していた
楽しい思い出・・・・ きっとこれからもアルフィンは誕生日に苺のバースディ・ケーキを 焼くのだろう
いつまでこのメンバーで誕生日を祝えるか分からないが アルフィンがアノ日に誓った想いは今までずっと守られてきた
その願いはきっと・・・これからも守られていくのだろう
ジョウお誕生日おめでとう♪
END
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