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■320 / inTopicNo.1)  シークレット・ミッション♪
  
□投稿者/ 剣流星 -(2002/11/18(Mon) 19:58:12)
    11日3日。

    「ん?」
    何かおかしい。
    普段とかわりの無い<ミネルバ>での生活。
    だが、ここのところ3人とドンゴの様子がおかしい。なにがおかしいといっても差しさわりの無いコトなのだが、ジョウが不意にリビングに行くと(いつもはなんのコトはないのだが)慌てた3人がいつも居る。
    「???」
    邪険に扱われてる訳でもない。それどころか逆に気を使わせてるような感じさえ受ける。
    「ま、いいっか。」
    仕事のコトには鋭いジョウだが、それ以外にはうといのであった(爆)


    11月6日。

    「なぁ、気付かれてねぇのかい?」
    「あら、大丈夫よ。おかしいな?くらいで済んでる筈だわ。」
    「そぉーですかねぇ。」
    不安がる男2人を尻目に、アルフィンは着々と準備を進める。
    料理の下拵え、パーティーに使う飾り、食器類の準備。やる事はまだ幾らでもある。
    そう。11月8日。あと2日後に迫っているジョウの誕生日に向けての3人のシークレット・ミッション(笑)は始まっているのだ。(と言っても、提案はアルフィンでタロスとリッキーは引きずられているに過ぎない<大笑>)


    11日8日。

    銀河標準時間19時30分。
    「おい、ドンゴ。」
    「きゃは。ナンデショウ?」
    「武器補充、点検箇所のリストがまだだが、どうなってる?」
    「キャハハ、アト1箇所ノちぇっくガ済ンデマセン。今日中ニハ提出デキマス。きゃは。」
    「そうか。タロス達はドコだ?」
    「き、きゃはは<汗>」
    「補充リストに付け加えたいモノがあるんだが、丁度ミーティングもしなくちゃいかんし。リビングか?」
    「き、きゃはははははははははははは〜♪」
    踊りながら(おい)逃げるドンゴ。
    「はぁ?なんだ、ありゃ。」
    ?を頭の中一杯にしたジョウだけがコクピットに残された。

    自らの計器類をチカチカ点滅させながら、リビングに駆け込んできたドンゴ。
    「きゃは。あるふぃん!モウ限界デスヨ。じょうニ気付カレルノモ時間ノ問題デス。きゃはははは<慌>。」
    腕をバタバタさせながらアルフィンに訴える。
    「ん〜、もうちょっとだけ粘ってよ。タロス、リッキー、ここはもういいから、なんとかジョウを足止めしといて!あと30分、んー、15分でいいからっ!」
    「う〜、なんとかするよ。(泣)」
    2人揃って情けない返事をし、リビングを出た。
    「んっもぉ〜、大丈夫かしら?(疑)ま、なんにせよ、急がなくっちゃ!!ドンゴ、料理を大急ぎで並べて!」
    ちぃ〜ん♪キッチンでは、オーブンタイマーの終了の音が聞こえる。
    「・・・ろぼっと使イノ荒イ人ダ<泣>」
    「えっ!?何か言った?<怒>」
    「イ、 イエ、ナンデモアリマセン<滝汗>」
    「なら、ちゃきちゃき動いてっ!」
    「きゃは、ハイ〜<大泣>きゃはははは。」
    良い様にこき使われるドンゴ。(苦笑)
    「さぁ〜、ラストスパートかけるわよ♪」
    腕まくりをし(いや、クラッシュジャケットだから、腕まくりは出来ないんだけど<^^;)準備に励むアルフィンであった。

    さて。コクピットでわ。
    入ってきたタロスとリッキーを見て。
    「あぁ、丁度良かった。ドンゴが逃げちまってさ。今から探しに行こうと思ってたんだ。」
    ジョウが2人に近づく。
    「あ、あぁ、そうですかい。」
    焦るタロス。しかし、気付かないジョウ(おい)
    「で、なんなんだい?用件って。」
    すかさずリッキーが聞く。
    「補充リストに付け加えたいモノがあるのと、チャック項目にモレがある。早急に処理して欲しい。」
    「はい、分りやした。」
    「それと、次の依頼内容のミーティングをする。ここじゃなんだし、リビングに行こう。アルフィンはどうした?」
    「え?アルフィンはリビ、んむぐぅ。」
    タロスに口を押さえつけられるリッキー。
    「“んの、バカッ!アルフィンに殺されたいのか!?”」
    ふるふるふる。必死に頭を振るリッキー。
    「おい、お前ら変だぞ!?そーいや、ここ3〜4日俺に隠れて何かしてないか?」
    さすがに此処まで来ると、いくらにぶちん(爆)のジョウでも感付く。
    これはもうダメだと判断したタロスが
    「ジョウ、すまねぇ。ここは何も言わずあと10分待ってくだせぇ。」
    「はぁ?」
    状況が理解できないジョウ。
    「頼むよ〜、兄貴ぃ〜(泣)」
    「お前ら、なんなんだ!?」
    「じゃないと、あっし(おいら)達の命にかかわるんでさぁ!(だよ〜!)(滝泣)」
    2人同時に答える。まんざら嘘でもない(核爆)
    「はぁぁあ!?」
    訳の分らない押し問答をしていたら。
    ルル、ルル、ルル。
    リビングからコール。
    「なんだ?」
    「“あら、ジョウ。そこにタロスとリッキーが居るでしょ?”」
    「あぁ。」
    「“2人をリビングに寄こして。あ、ジョウはもう少し待ってね。”」
    「はぁ?お前達、なに企んでんだ!?」
    「“本当に鈍いのね。ここまでくると天然記念物モノだわ。ま、お願いだから2人がこっちに来た後、そーね、3分後にリビングに来て。じゃ。”」
    「お、おいっ!」
    すでに内線は切れている。
    「なんなんだぁ〜!?」
    頭を抱えるジョウ。
    「すいやせん。すぐ分りますから、もう少し待ってくだせぇ。」
    なんともなさけない声でタロスが言う。
    「しっかし、兄貴、本当に心当たりないの?」
    「なにがだ。何がなんだかさっぱりだ。」
    “アルフィンじゃないけど、天然記念物だよ、兄貴は”
    リッキーは大きな溜息を1つ吐いて
    「タロス、早くリビングに行かなきゃ!」
    「おぉ、そうだそうだ。ジョウ、きっかり3分後ですぜ。」
    訳が分らなくなったジョウを置き去りにして、2人はリビングに向かった。

    3分後。
    「んっとに、なんなんだよっ!?」
    不機嫌爆発なジョウがリビングに入ると。
    パパァ〜ンっ!
    クラッカーが鳴り響く。
    「な、なんなんだっ!?」
    目を白黒させるジョウ。
    「お誕生日、おめでとうっ!」
    「へ?」
    ハトが豆鉄砲くらった顔をしているジョウ。
    「今日は11月8日よ。ジョウ、あなたの20歳の誕生日じゃない。」
    アルフィンに言われて初めて気付く。
    「へ?あ、あぁ、そーいやーそうだったな。しっかし、お前らコレやる為にコソコソしてたのか。」
    「そーだよ。アルフィンが兄貴を驚かすんだって、おいら達まで巻き込まれちまってさぁ〜。」
    「あ〜んですってぇ〜!?」
    「い、いえ、率先して手伝わせて頂きました(汗)」
    「まぁ、まぁ、パーティーを始めましょうや。せっかくの料理が冷めちまうぜ。」
    「なんか、くすぐったいな。こんなの、初めてだよ。」
    「きゃは。ショーガナイ。今マデムサ苦シイ男所帯ダッタンデスカラ。きゃはははははははははっ。」
    そこで全員がドット笑った。
    「まずは乾杯ね。取って置きのワインを仕入れてるの。」
    各々のグラスに注がれる琥珀色のワイン。
    「じゃ、ジョウ。誕生日おめでとう!」
    「あぁ、さんきゅ。」
    照れまくって礼を言うジョウ。
    鈴のようなグラスとグラスの合わさる音。
    4人は、くぃっとワインを一息に飲む。
    「さぁ、食べましょ!5日も前から下拵えしたご馳走なんだから♪」
    ミーティングはどこえやら、飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎは夜中まで続いたのであった。

    *************************************
    注:今日はジョウの誕生日と言うこともあり、ご機嫌なアルフィンの酒乱は可愛いものであったそーな(爆)リッキーもあまり被害を受けなかったとの報告がなされた(大笑)
    *************************************

    パーティーも終盤になり。
    「兄貴、これおいらからのプレゼント。」
    リッキーからは足裏マッサージ機(爆)。
    「これ、効くんだぜぇ〜。こー、グリグリっとさ。痛気持ち良いんだってっ!!疲れも取れてサイコーなんだ♪」
    力説するが、なんとも間の抜けたプレゼントである。
    「・・・サンキュー。使わせてもらうよ。(苦笑)」
    「これは、あっしから。」
    タロスからはパワーアレイ。コンパクトなのに、重量調節が自在に出来る優れものである。以前、ジョウが欲しがっていたのを覚えていたのだ。
    「良く憶えてたな。大分前のコトなのに。サンキュー、タロス。」
    なにかしら、じぃーんと胸にくるモノを憶えるジョウ。
    「きゃは。デワ、ワタシカラモ。きゃははははは。」
    3人がビックリしてドンゴの方を向く。
    「今晩ノ当直ハじょうデスガ、ワタシガシマス。コレガワタシカラノ誕生日プレゼント。今晩ハユックリシテ下サイ。きゃはははは。」
    「サンキュー、ドンゴ。」
    よもや、ドンゴからもプレゼントがあるとは。驚きながらも、ドンゴの申し出を快く受けるジョウ。
    「きゃは。ソノ代ワリ、ワタシノ誕生日ニモ何カ下サイ。きゅはははは。」
    「・・・あぁ、分った。」
    ずっこけそうになるのを辛うじて堪えたジョウ。(笑)っつーか、ドンゴの誕生日って、何時だ!?(謎)
    「さて、そろそろお開きにしようぜ。ミーティングは明日に(正確には今日)だな。11時からだ。遅れるなよ。」
    「分った。じゃ、おいら寝るね。」
    「それじゃ、あっしも。」
    タロスとリッキーはフラフラしながら自室へと戻っていった。
    「さてっと。アルフィン、起きろよ。」
    飲みすぎで寝入ってしまったアルフィンを起そうにも、ムニャムニャ言うだけで一向に起きる気配が無い。
    「しゃーねぇーな。よっ。」
    アルフィンを抱きかかえ、部屋に向かう。(もちろん、アルフィンの<笑>)
    ドアをくぐり、アルフィンをベットに寝かしつけて部屋を出ようとすると。
    「んっ、ジョぉ〜。」
    呼び止められたかと、アルフィンを覗き込む。
    「どうした?アルフィン。」
    「う〜ん。」
    半分以上寝ぼけているのだろう。とろ〜んとした目つきでジョウを見つめる。
    そして、アルフィンの両腕がジョウの首に巻き、引っ張られる。
    「!?」
    と思ったときには既に遅く。
    ジョウの唇とアルフィンの唇は重なっていた。
    「あたしからにょ、誕生日プレゼントぉ♪気に入ったぁ?ふふっんv」
    「/////」
    がばぁっ!と、後ろに飛びのくジョウ(笑)
    それでも、この不意打ちに抗議しようとアルフィンの顔を覗きこんだときには。
    既に眠りに落ちているアルフィンが居た。
    苦笑するジョウ。そして、聞こえているはずも無いのに。
    「・・・ばか。嬉しいさ。アルフィンのくれるモノなら何でも。でも、不意打ちは勘弁だぜ。(照)」
    ボソっとつぶやいた後に。
    「一番の誕生日プレゼントだ。サンキュー、アルフィン。」
    そう言って、眠っているアルフィンに、今度はジョウからのキスを降らせた。



    後日談。

    翌朝。10時。
    「んっもう、私ったらプレゼント渡しそびれてる〜(泣)」
    ジタバタしながらギャーギャー言うアルフィンがいた。
    その10分後。ジョウの部屋の前。
    「・・・ごめん、ジョウ。私、プレゼント渡しそびれてるの。遅くなったけどこれ、貰ってくれる?」
    そう言ってジョウに手渡したもの。
    シンプルなラピスラズリのペンダントだった。
    「あのね、私とお揃いなの。OFFのトキに一緒にしてくれる?」
    もじもじしながら上目遣いにジョウを見る。
    「あぁ、いいぜ。それにしてもアルフィンはサービスいいな。プレゼント2つ目だぜ?」
    「え?私、なにかあげたかしら?プレゼントはこれだけのハズなんだけど・・・?」
    唸りながら一生懸命考えるアルフィン。
    「考えなくて良いよ。サンキューな、アルフィン。」
    柔らかな微笑みを浮かべながら、ジョウはアルフィンを引き寄せた。
    「えぇ!?」
    驚いた顔をしたアルフィンにジョウが口付ける。
    「////////////!?」
    真っ赤になるアルフィン。
    「昨日のお返しと、プレゼントのお礼。」
    わはははははは。ジョウは笑いながらコクピットへ向かった。
    その後姿を呆然と見送るアルフィン。
    「え?え?えぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜!?」
    その場で暫くジタバタした後。
    「・・・これって、私がプレゼント貰ったってコトなのかな?」
    くすっと笑った後、嬉しそうに唇を押さえながら。
    アルフィンもコクピットへ向かった。
    もちろん、足取りはルンタッタ♪であったそーな(笑)
引用投稿 削除キー/



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