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■1272 / inTopicNo.1)  Ten another minutes
  
□投稿者/ ミルク -(2006/11/08(Wed) 15:52:18)
    時間がない・・・・時間がない・・・
    どうして?
    どうしてなの????
    せっかくのジョウの誕生日なのに・・・朝からクダラナイ雑用ばっかりで
    やっと時間ができたと思ったらオーブンが壊れてるなんて!!!!(怒)

    「リッキー!!!!まだオーブン直らないの???
     あんた、それでも機関士なの?!(怒)」

    「えっ・・・オーブンの故障と機関士は関係ないじゃん・・・」

    なんで俺らが怒られなきゃいけないんだよ・・・・
    オーブン壊れたのも直らないのも俺らのせいじゃないじゃん・・・

    「いいから!口動かしてる暇があったら手を動かしなさいよ!」

    ・・・・・・ひーん・・・助けてよ・・・

    「あのさ・・・アルフィン?」

    「あによ!」

    「いや・・・あの・・・なんか顔色悪くないか?」

    「直せない言い訳で適当な事を言わないでよ!
     ほら!さっさと直す!」

    うわ〜完全に怒ってるよ・・・でも本当になんか顔色悪いような気がするんだけどな・・・まぁ・・アルフィンが機嫌悪いのも分かるけどさ・・
    今日は兄貴の誕生日だって言うのにオーブン壊れちゃってケーキが焼けないんだから・・
    でもさぁ・・・・

    その時、ジョウがキッチンに入ってきたが後ろを向いて作業しているリッキーも気がつかなかったが、完全にイライラがピークに達していたアルフィンも気が付いていなかった
    そこにジョウがいきなり声をかけた

    「アルフィン、この前の仕事の資料が欲しいんだが・・」

    「何よ!今度は何???」
    と怒りのままに振り向く・・・・・

    「ジョウ!!!!!!」

    今までのアルフィンは何処???ってくらいの速さを般若のようだった顔は笑顔になった
    ・・・・・どうせ・・・俺らなんか・・・

    「何?この前の仕事の資料?ちょっとまってね・・・今・・」
    と言ってキッチンを出て行こうとするアルフィンの体が
    グラッとゆれた・・・

    「「アルフィン!!!」」








     
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■1273 / inTopicNo.2)  Re[1]: Ten another minutes
□投稿者/ ミルク -(2006/11/08(Wed) 16:12:50)
    ふと目が覚めた場所は自分の部屋だった・・・

    ・・・なんで?なんで私・・・寝てた?
    ・・今、何時????

    急いで起き上がり時計を確認する・・・・


    ・・・・・・00:20・・・・

    えっ・・・・・


    なんで!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

    どうして??だって・・・だって・・・

    朝から忙しくて・・オーブンが壊れて・・・
    リッキーに直してもらってて・・・ジョウが・・・


    なんで、その次の瞬間が夜中なの???
    なんで・・・12時すぎてるの???

    ジョウの誕生日・・・・終わっちゃったじゃない

    せっかくの

    誕生日なのに・・・


    落ち込んでいるとドアの開いた音がした

    「アルフィン・・・目が覚めたのか?
     気分は・・・・ってどうした???」

    昼間、熱をだして倒れたアルフィンの様子を見に行くと
    すでに目が覚めていたのかベットに起き上がっていたアルフィンに声をかけた

    ・・・しかし・・・何故か・・
    アルフィンは泣いていた・・・

    なんだ・・・どうしたんだ???そんなに具合が悪いのか???

    「アルフィン・・・・」
    近寄っていくと、どうやら体調が悪くて泣いてるわけではないらしい・・・
    しかし・・・だったらなんで???

    「どうしたんだ?」

    腰をおとし、アルフィンの目を見ようと覗き込む

    「・・・たの・・・」

    「えっ???」

    「ジョウの誕生日・・・過ぎちゃった」

    泣きながら俺に言う

    「なんだ、そんな事か・・・気にする事なんかない
     それより体調は・・」

    「たいした事だもん!
     だって・・・だって・・ジョウの誕生日なのよ!
     今年の誕生日はもう2度と来ないのよ・・・なのに・・・何もお祝いできなかった・・
     ケーキも焼けなかった・・・」

    あまりにも悲しそうに泣くアルフィンを見てられなくて抱きしめる

    「そんなに泣くな・・」

    「だって・・・だって・・・」

    「ちょっと待ってろ・・」

    アルフィンを抱きしめたまま見えない場所でクロノメーターを操作する

    「ほら!」

    アルフィンの目の前にジョウはクロノメーターを差し出した

    「23:50・・・」

    「そうだ、俺の時間はまだ8日の11時50分だ
     この今日、最後の10分を俺と一緒に祝うってのはダメか?」

    涙でいっぱいだった目に輝きが戻り最高の笑顔でアルフィンは言った

    「ダメじゃない!
     ジョウ!お誕生日おめでとう!!!」




fin.
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