| 数時間前に結婚式をすませたカップルが新婚旅行に行くため アラミスの宇宙港に来ていた 二人の目の前には、思い出のピンク色の《フェアリー》がとまっていた リッキーが徹夜で武器一切を取外し塗装したのだ 「へへ〜ん どうだいコレ、徹夜したんだぜ!なかなか良いだろ」 二人を前に自分がどれだけ苦心してこの《フェアリー》を 仕上げたか力説していた その話をニコニコしながら新婦であるアルフィンが聞いている 「うん、リッキーえらい!やーん 嬉しい」 はしゃぐアルフィンの横には新郎であるジョウがなぜか 不機嫌そうな顔で立っていた 「ところで、兄貴は何かあったのかい?機嫌わるそうだけど・・・」 「ジョウ? さっきから変な事で怒ってるのよ」 アルフィンの言葉にムッとしながらジョウが答える 「別に変な事じゃない、俺はただ そのブーケを捨てろって 言ってるだけだ」 「へっ ブーケ?」 リッキーはジョウの言っている事が理解できなかったが 確かにアルフィンの手には可愛らしいブーケが握られていた 「ねっ 変な事を言ってるでしょ」 アルフィンがリッキーに同意を求める 「ジョウ、そのブーケがどうかしたんですか?」 タロスも不思議そうに聞く 「・・・・・・・・っだよ・・・」 ジョウが言いづらそうにボソボソと言った 「へっ?何て言ったんです?」 聞き返したタロスにジョウは顔を真っ赤にしながら 「レオンが送ってきた、そのブーケを持って行くのは嫌だ!っと言ったんだ」 ジョウの言葉を聞いたアルフィンは笑いをこらえながら言った 「やっだー ジョウ、もしかしてヤキモチ? もーこんなのただのブーケじゃない」 地面から10cm位浮いてそうなぐらい浮かれまくっているアルフィンを 横目に見ながらタロスとリッキーはジョウを気の毒に思わずにはいられなかった
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