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■144 / inTopicNo.1)  ヒロインの法則
  
□投稿者/ ミルク -(2002/06/29(Sat) 22:32:32)
    ざわざわ、ざわざわ、耳元で声がする・・・・
    うるさい・・・・やっと眠ったとこなのに・・・
    明日は久しぶりの休暇だから、しっかり寝て体調を整えないと
    いけないのに・・・・誰よ、こんな夜中に人の部屋で・・・・
    ・・・・部屋・・・私の部屋よね・・・鍵かけてあるのに・・・・
    だれ???
    「うるさ〜い」
    アルフィンが飛び起きる。
    「やっと起きたのね」
    声の方を振り向くと、そこにいたのは
    「ウーラ!?」
    びっくりして思わず指をさす。
    「人を指差さないって教わらなかった?」
    ウーラに冷たく言われ、絶句していると
    「そんな言い方しなくても・・・きっとビックリしたんですよ」
    また、別の声が聞こえる。
    「マチュア?」
    えっ 何?・・・
    アルフィンは何が起こっているのか分からないでいると控えめに
    「あの〜私もいます」

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■146 / inTopicNo.2)  Re[1]: ヒロインの法則
□投稿者/ ミルク -(2002/07/16(Tue) 00:26:10)
    見るとそこには、見覚えの無い栗色の長めの髪の女性が立っていた。
    「貴女、誰?」
    「その人はマージ、シレイアのアマゾナスでアルフィンとは
     直接会ったことは無いわ。
     神聖アスタロート王国の事件でクリスに利用されたのよ」
    聞き覚えのある懐かしい声がアルフィンの問いに答えた
    「・・・ソニア?ソニアなのね、会えて嬉しいわ、元気だった・・・・って
     なんでココにいるの?・・・・だって皆、死んでるはずよね?・・・・・」
    恐る恐るアルフィンが聞く
    「そうね、アルフィンを除いたココにいる全員が皆すでに死亡してるわ」
    ソニアがニッコリと笑いながら答えた
    「じゃ・・・・じゃあ、幽霊?」
    「すいません。驚かせて・・・私は止めたんですけど、ウーラさんが
     どうしてもって・・・でも、別に危害をくわえる気はありませんので
     安心してください」
    脅えるアルフィンにマチュアが申し訳なさそうに言った。
    「危害をくわえる気はないって、じゃあ何しに出てきたの?
     まさか、皆で仲よく思い出話するために化けてでてきたって
     言うんじゃないでしょうね?」
    アルフィンの疑問も、もっともだった。
    夜中に枕もとに何人もの幽霊が現れたら、誰だってビックリする
    「話を聞いて欲しくて・・・・」
    マージが言った
    「マージだったわね。話って何?」
    「納得いかないのよ」
    アルフィンの問いに答えたのはマージではなくウーラだった
    「何が・・・・」
    「このシリーズのヒロインがアルフィン、貴女だって事が納得いかないの」

    ・・・・私がヒロインで、納得いかない・・・何それ・・・

    「だってそうでしょ、今までのゲストキャラで出てきた私達の方が
     よっぽどヒロインに適してると思うのよ」
    「何で!?何でよ、どうして私がヒロインで問題があるのよ!!!
     今まで誰も不満なんか言ってきた事無いわよ!!!!!」
引用投稿 削除キー/
■155 / inTopicNo.3)  Re[2]: ヒロインの法則
□投稿者/ ミルク -(2002/07/27(Sat) 15:40:26)
    「えっ あっあの・・・・私はべつにアルフィンさんに不満があるわけじゃ・・・」
    マージが慌てて訂正するが
    「あらっ わ・た・し・は不満よ。
     だって知性ならマチュア、戦闘力ならマージ、若さならソニア、そして知性・戦闘力
     品性・大人の色気すべてを備えている私。皆、貴女より優れているわ」
    「なっ 何よ、それじゃ私がココにいる誰よりも一番劣ると言いたいの?
     冗談じゃないわ」
    ウーラの言葉にアルフィンは怒りのあまり、目の前にいるのが幽霊だという事を
    すっかり忘れていた。
    「そりゃ 科学者だったマチュアやアマゾナスだったマージより劣るのは
     認めるわ。でも私だってプリンセス時代に[たしなみ]として
     それなりの教育は受けてるんだから、人並み以下だとは思わないわ!
     あまり馬鹿にしないで!!
     それにウーラ。貴女、大人の色気って言うけど、ただ私より長く生きてるって
     だけじゃない。
     それを偉そうに言わないでよ!!!」
    「何ですって!?」(怒)
    アルフィンの言葉にウーラの顔色が変わった。
    「人を年寄りみたいに言うんじゃないわよ、まったくジョウもかわいそうよね
     こんな、お嬢ちゃんの子守りしなきゃいけないなんて」
    「はぁ〜ん それが本音?ジョウに相手にされなかったのが悔しくて、
     私にヤキモチやいてるんだ」

    アルフィンとウーラの壮絶な口喧嘩にマチュアもソニアもただ呆然とするしか
    なかったが、アルフィンと今まで接触したことが無かったマージは、おろおろと
    しながらも どうにかこの喧嘩を止めようとしていた。
    「あのっ ウーラさんもアルフィンさんも、止めて下さい。
     冷静に話し合いましょう」
    「うっさいわね、ここまで言われて引き下がれるわけないでしょ。
     だいたい何?マージ、貴女もジョウが好きなの?!」
    キッ とアルフィンに睨まれながらもマージは小さな声で答える
    「いえ、私はタロスが////」
    その言葉にアルフィンの動きが止まった・・・・
    「へっ・・・・タロス??・・・」
    「/////はいっ/////」
    そこには恥ずかしそうに、うっすらと頬をピンク色に染めた
    マージが俯きながら立っていた。
引用投稿 削除キー/
■162 / inTopicNo.4)  Re[3]: ヒロインの法則
□投稿者/ ミルク -(2002/08/17(Sat) 21:03:28)
    「タロスって、あのタロス?」
    思ってもいなかった名前をマージの口から聞き、アルフィンはあまりにもビックリ
    しすぎて怒りが収まってしまった。
    「本当に?だって悪いけど、タロスが何歳かしってるの?・・・その・・・・・
     マージとはちょっと年が離れすぎてない?」
    「そんな、年なんて関係ありません。あんなにかっこいい男性、他にいません」
    「はぁ・・・・かっこいい・・・まぁ 人の好みは色々だし・・・」
    とりあえずライバルが減った事にアルフィンがホッとしていると
    マージが力説し始めた。
    「かっこいいですよ、仕事に対するあの姿勢、声だって渋くて胸にキュンって
     響くんです。あの厚い胸板、たくましい腕・・・・あぁ、ギュッと抱きしめ
     られたい」
    その姿を見たアルフィンは隣にいたマチュアに小さな声で聞いた
    「マージってああいうキャラなの?」
    「いいえ、普段はもっと落ち着いた感じの方だと思いますけど」
    「恋は女を変えるのよ、アルフィンだってジョウの事になると豹変するでしょ?」
    ソニアがいかにもっといった口調で答えた
    「豹変って・・・失礼よ」
    複雑な顔でソニアを見る
    そこへ自分の話を聞いていないことに気づいたマージ
    「聞いてます?私の話」
引用投稿 削除キー/
■163 / inTopicNo.5)  Re[4]: ヒロインの法則
□投稿者/ ミルク -(2002/08/24(Sat) 14:16:09)
    「えっ 聞いてるわよ、もちろん。マージがどれだけタロスを好きかって話よね」
    「あっ//////ええっ・・・まぁ そうなんですけど・・・でも本当に素敵な方なん です、一緒にいたのは短い間だったんですけど・・・でも、もう どんなに想っても
     無駄なんですよね私はもう死んでしまってるんですから・・・もっとタロスと一緒に
     居たかった・・・・そうすれば、もしかしたらタロスも私の事を・・・・」
    だんだんマージの声が暗く小さいものになっていき、その周りに冷気が漂ってきた
    「寒い・・・」
    思わず自分を抱きしめながらアルフィンが言った
    「マージ・・・あの・・・そんなに暗くならなくても・・・・・」
    「何言ってるのよ、アルフィン。貴女と違って私達には未来が無いのよ、
     どうやって明るくなれって言うのよ」
    馬鹿ね、そんなことも分からないの?とでも言うような目付きでウーラがアルフィン
    に言った
    「うっ・・・・・何よ、それでも暗いより少しでも明るくしてる方がいいじゃない。
     自分が性格悪いからって周りまで悲観的な考えに引き込まないでよ」
    「何ですって!!!(怒)」
    ウーラの周りの空気が変わった、あまりの恐怖にソニアとマチュアは手を握り合い
    このメンバーでココに来たのは失敗だったと後悔したがもう遅い
    「私の何処が性格悪いっていうのよ、それは自分の事なんじゃないの?
     さっきから聞いていれば勝手な事ばかり言って、だったらジョウは貴女に
     『好きだ』とでも言ったの?言ってないんでしょ?悲惨よね〜自分が嫌われてる
     事も気付かない鈍感な女が側にいるなんて、きっとジョウもうんざりしてるのよ」
    その言葉にアルフィンの血管が2〜3本、音をたてて切れた
    「ざけんじゃないわよ、誰が鈍感な女だって?ジョウに嫌われてるって?
     いいかげんな事、言わないでよ!」
    「あらっ?じゃあジョウに好かれてる自信があるんだ。
     へぇ〜知らなかったわ、どんな風に好かれてるのかしら?」
    ウーラは人の悪い笑みを浮かべアルフィンを見つめた
    「どんな風にって・・・・・やっ 優しくしてくれるし、私に何かあった時には
     絶対に助けてくれるし・・・キッ キスだってした事あるわ」
    <おでこだったけど・・・・>
    「それに・・・・そうよ、ソニア!」
    急にアルフィンに名前を呼ばれたソニアは何を言われるのか不安になった
    「何?アルフィン・・・・」
    「前に、ジョウが私の事をどう思ってるのか聞いたことあったわよね。
     その時は本人に聞いてって言われたけど、最後にソニア言いかけたじゃない
     『ジョウは貴女をあ・・・』って、あれって何て言うつもりだったの?」

    「あっ あれは・・・・・」
    ソニアがチラッとウーラを見る
    「やっぱり、私の口からは言えないわ。本人に言ってもらって」
    それを聞いたウーラは、ふふんっ と鼻で笑いながら
    「言ったらアルフィンがショックうけると思って言えないんじゃないの?」
    「ええっ そうなの?ソニア。そんなにショックうけるような事なの?」
    「いえっ そんな・・・」
    その言葉にソニアは否定するがアルフィンはもう誰の言葉も聞いていなかった
    「何? ショックうけるような、最初に『あ』がつく言葉って・・・・・・・
     あ・・・・『ジョウは貴女をアホ』・・・そんな馬鹿な、じゃあ・・・・・
     アンポンタン?・・・それとも・・・・・」


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■208 / inTopicNo.6)  Re[5]: ヒロインの法則
□投稿者/ ミルク -(2002/10/09(Wed) 01:35:08)
    1人ぶつぶつと言い続けるアルフィンにソニアは、ちょっと呆れたように
    「いくら何でも、あの状況でジョウは
     そんな事を言わないと分かるわよね、普通・・・」
    「でっ実際は何て言ったんです?ジョウは」
    こっそりとマチュアが聞いた

    「まぁ、いいか。もう時効だろうし・・・・
     あのね、ボソボソボソ」
    「やっぱり、そうなんですね・・・」
    「分かる?やっぱり」
    「はいっ ジョウの態度を見てれば・・・大体の予想は」
    「そうよね・・・・見てれば分かるわよね
     もしかしてアルフィンって、ちょっと鈍い?」
    「う〜ん、2人とも鈍いんじゃないんですか?
     恋愛に関してわ」
    2人でボソボソと言い合ってると

    「悪かったわね   鈍くて・・・・・(怒)」

    「ひゃっ」
    「きゃっ」

    ソニアとマチュアは同時に首をすくめると
    ゆっくりと振り向いた
    すると、そこには怒気を放ったアルフィンが立っていた


    「もしかしなくても、聞いてた?・・・・」
    「聞いてたんじゃなくて、聞こえたのよ。ソ・ニ・ア」

    にっこりと微笑むアルフィンがソニアには恐かった
    「でも・・・・・あの・・・・・
     そろそろ進展しても良い頃かな〜なんて思ったりして
     その為にも、もうちょっと頑張った方が・・・・・
     ねっ  マチュアも、そう思・・・・」
    ソニアがマチュアに話を振ろうと横を見ると
    何時の間にかマチュアはマージの影になるように立っていた

    『ひどい〜逃げたのね マチュア・・・・』
    恨みがましくマチュアを見ているとアルフィンから追い討ちがかかる
    「それで、何?ソニア聞かせて」
    どう言ったらいいか悩んでいるとウーラが口をはさむ
    「進展なんかしてたまるもんですか。アルフィンにはヒロインを
     降りてもらうんだから」

引用投稿 削除キー/



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